「熟女モノ」ブームが止まらない中、いま、AV業界は“逆サバ”現象が起きている。中には25歳なのに40歳だとオーディションで言い張る女優候補も出るほどだ。若さを見破られないよう、彼女たちが払う努力も涙ぐましい。
髪は真っ黒に染め、ひとつに束ねて地味な髪型にする。化粧も同じく地味に、服装もスーパーなどであえてダサいものを用意。下着も通販で買ったベージュにするというのは常識で、目の下にクマまで作ってくる者もいた。制作側も「これで熟女といっていいのだろうか」と首をひねりながらカメラを回すケースもあるという。
「女性の年齢は髪の毛とメイクで10歳くらいは簡単に上下できます。だからある程度年を食ったように見せることはできるが、肌の弾力はどう頑張っても隠せない。そのため、なるべく肌を露出しない着衣のままコトに及ぶ演出が増えたりするんですよ」(AV制作会社のプロデューサー)
そこまで苦労するのは、この分野が「美人だから多少若く見えても売れるだろう」ということが一切ない世界だから。熟女マニアは目が肥えているのだ。AV制作会社社員が語る。
「熟女ファンは顔じゃないんです。あのなんともいえない重力に負けた感じとか、くたびれた風貌、背負った不幸感を渇望している。無理して作ったものはお蔵になっています」
※週刊ポスト2012年11月30日号