民主党の壊滅的敗北と予測され、大物議員の落選危機説が囁かれるなど、“大波乱”が予想される今回の衆院選。総理経験者であっても、危ない立場だという。
原発事故への対応ミスから、評判を著しく落とした菅直人前首相(東京18区)。野党時代から10回連続当選、30年間負けなしと、選挙では抜群の強さを誇ってきたが、今回はかなり際どいという。
「自民党から出る土屋正忠さん(70才)は、2005年まで地元の武蔵野市長を6期22年も務め、相当強い支持基盤を持っています。前回は落選しましたが、雪辱に向けて3年間、着々と準備を重ねてきたので、菅さんはかなり危ない」
と、政治ジャーナリストの細川珠生さん。菅前首相はここ数回の選挙はほとんど夫人に任せきりで、地元に入るのは数える程度だった。ところが今回は、地元の夏祭りの盆踊りや青空市、小中学校の学芸会や運動会などにも積極的に参加。そこには、こんな裏事情もあるようだ。選挙分析の第一人者で政治ジャーナリストの野上忠興さんは、こう分析する。
「普通なら、前の総理は応援で他の選挙区を回らなくてはいけないのに、まったくお呼びがかからない(苦笑)。ビール箱でつくった手作りの台に立ち、“原発ゼロ”と書いて必死に辻立ち演説をしているようですが、落選の危機にあることは間違いない」
※女性セブン2012年12月13日号