その昔、電話といえば有無言わさず「NTT一択だろ!」という時代がありました。しかし、今やどうでしょうか。ケータイ業界においてはKDDIやソフトバンクにその座を脅かされ続けていますし、通信障害も目立ってきています。そこにきて、NTTが光回線の値下げを発表したはいいのですが、どうもその内容がおかしいというのです。『メルマガNEWSポストセブンVol.42』内のコンテンツ『Gizmodo Japan』プレゼンツ最新ガジェットニュースでは、NTT東西の光回線の“格差”について詳報しています。
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こんにちは、ギズモードライターの小暮です。まずは、ギズモード・ジャパンの最近の人気記事TOP5をご紹介します!
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以上、人気記事TOP5でした。それでは今週の注目ガジェット情報にいってみましょう!
11月22日、NTT東西のフレッツ光の回線料が値下げされるというキャンペーンが発表されました。キャンペーン内容を抜粋すると以下のようになります。
—以下引用—
NTT東日本では新規加入促進キャンペーンとして「思いっきり割」が実施されます。これは平成24年12月1日(土)より、新たに「フレッツ光」を契約したユーザーが対象となり、毎月の月額利用料から戸建向け(ファミリータイプ等)で945円(税込)、集合住宅向け(マンションタイプ等)で最大1165.5円(税込)を24ヵ月間割り引くというもの。
NTT西日本では長期継続利用型割引サービスとして「光もっと2割(光もっともっと割)」を実施。こちらは契約年数に応じて段階的に値下げが行われるキャンペーンとなっています。
—引用ここまで—
東西でキャンペーンの内容がかなり異なります。NTT東日本は新規契約を対象に値下げするのに対し、NTT西日本は既存ユーザーも含め段階割引を新設という内容。つまりNTT東日本の既存のフレッツ光ユーザーは、高いままの料金で使い続けなければならないのです。だったら解約して再契約すれば…! とも思いますが、規約にてこの行為も禁止されているため、現時点では本当に打つ手が無い状態。
携帯電話もそうですが、新規ユーザーを獲得するために割引キャンペーンを新設するというのはよくあることです。しかし、これで優遇されるのは新規ユーザーのみで、長年利用している既存のユーザーには旨みがない。この状況は、企業と顧客の両者にとってあまり良い状態とはいえないような気もします。
現在、東西NTTのフレッツ光サービスは、KDDIを始めとする競合他社の勢力拡大。そしてスマホによるテザリングによって契約数が伸び悩んでいるという状況です。確かに新規ユーザーを獲得したい気持ちもわかりますが、お得意様を蔑ろにするのはちょっといただけない。既存のユーザーにも旨味を与えなければ、顧客はそっちに移ってしまうのではないでしょうか?
逆に言うとライバルであるKDDIとしたらこれは大チャンスでもあります。そういった不満を抱えるユーザーを一気に網ですくいあげるカウンター的割引キャンペーンを展開したとしたら? ひょっとしたら、これまでの勢力バランスが大きく崩れるかもしれませんね。