西川文二氏は、1957年生まれ。主宰するCan! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導している。その西川氏が、年末年始に犬の健康のための注意点を伝授する。
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Xマス、年末年始の準備、帰省、お正月……とこれからしばらく続く、楽しくも慌ただしい日々。この時期は動物病院に急患が担ぎ込まれることも増えるそう。そこで、今回は年末年始の注意点を。
その壱……車での移動に注意。
帰省や初詣など、車で出かける機会も増える。よく犬を助手席に乗せている姿を見るけど、あれはダメダメ。事故の際、犬の安全が確保できない。車での移動は必ずクレート(小型犬ならプラスチック製のキャリーバッグ)に入れ、シートベルトをクレートにかけること。あるいは、万が一の時にも、ダメージの少ない場所に置くこと。
その弐……ストレスに注意。
親戚ほかが家に来ることも増える。日頃接していない他人が、自分のテリトリーに入ってくる。怖がりの犬は、それに大きなストレスを感じる。そうした犬には静かに休めるスペースを、人が集まる部屋とは別に作る。コレ忘れずに。
その参……子どもに注意。
子どもたちも、わんさかやってくる。子どもは大きな声を出してはしゃぐ。犬も大興奮。弾みで犬がケガすることもある。子どもが咬まれてケガすることもある。くれぐれも、小さな子どもたちだけで、犬と遊ばせないように。
その四……誤飲、誤食に注意。
ごちそうがテーブル狭しと並ぶのもこの時期の常。鯛のお頭や串ものには特に注意。内臓に刺さって大事に至ることもある。まずは、ごちそうが並ぶ部屋に、犬を一匹で残さないこと。
それと、食べ物を落とさないように。ハンバーグなどタマネギの入った料理、チョコレートなどは、犬が中毒を起こす。特に子どもたちには、注意をうながすこと。
師が走る程度の駆け足ではありましたが(どんな程度だ!?)、以上が年末年始の注意点。ではではご貴兄、くれぐれも事故のない、楽しい年末年始をね。
※週刊ポスト2013年1月1・11日号