新政権誕生で株価が上昇しているとはいえ、いずれ消費税は上がるし、家計への恩恵はまだまだ先。自分で働いて少しでも家計を支えなきゃ…と考える主婦も少なくないだろう。
そんななか実際に主婦への期待は確実に高まってきていると話すのは、主婦の人材派遣に力を入れているビー・スタイルのしゅふ活研究室長・川上敬太郎さんだ。
「少子化で労働力全体が落ち込む中、女性の労働力の先取りに力を入れ始めている企業は増化傾向。2010年に求人サイト『しゅふJOB』をスタートすると、約1年で主婦の求人が2倍に増え、実際に就職が決まった約300人中専業主婦が52%。年齢・経験でみても45才以上、またはブランク3年以上の主婦は43.6%でした。今年も主婦の求人は増えると予想しています」
とはいえ、実際に正社員やパートとしてバリバリ働く人がいる一方で、思うように仕事を見つけられないという人も多い。その差はどこで生まれるのだろうか。
「最近の面接でよく聞かれるのが、“スマホを使っていますか?”という質問です。IT事情が劇的に変化しているので、“使える”がスタンダードになっています。スマホやパソコンに抵抗感があると、事務はもちろん、飲食店のオーダーやコンビニの在庫管理ができないと判断されてしまう可能性があります」
そう話すのは、働きたい母親を応援する、はたママ研究所代表・西田えまぶさんだ。自身も出産後3年間は自宅で内職をするだけだったが、その後、9回の転職経験をもつ。現在は認定臨床心理カウンセラーの資格を保有、人材派遣会社で働きながら、休日に、はたママ研究所の仕事をこなす。
「自分への評価が低く、“どうせ私は…”と思っている女性は、就ける仕事を逃しているかもしれません。“写真を撮ってフェイスブックにアップしています”、“PTAの会議で進行役を務めました”といった具体的な話が、面接では光り、採用につながるケースが多いんです」(西田さん)
主婦のパートで人気の高いのは事務職。当然、狭き門。その上、新卒の雇用率が低迷するなか、主婦が若者と争って事務職を得るのは難しいという。それでもあえて事務職を目指すなら、それなりの準備が必要。
まずは自宅の近所で短時間でも、どの職種でもいいので仕事につき、自分の時間を管理し、働き続けられることを証明する。1年でも働き続けられた人は、たとえ事務職のブランクが10年でも有利という。
※女性セブン2013年1月24日号