夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、ビール会社勤務のご主人(56歳)。奥様(58歳)との間には2人の息子さんがいます。
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長男の結婚が決まってから「女房って、こんなにネガティブだったんだ」と痛感しています。長男は派手に式を挙げたくて、親に費用を援助してほしいらしく、僕は納得。でも、女房は「年間約25万組の夫婦が離婚してるのよ。5分に1組。『会うは別れの始め』っていうけど、そんなあやふやなことに何百万も使うなんてバカげてるわよ」結婚式はできるだけ質素に、と主張します。
「元をただせばアカの他人同士。うまくいかないのが普通なの」
「でも、お父さんとお母さんはうまくいってるじゃないか?」
「何もわかってないのね。ここまでこられたのは、私の忍耐なの」
って、オイオイ、そういう展開かよ!
息子には「後で話し合おう」とひとまずストップ。「援助する余裕はあるんだろ?」と女房に聞くと、「お金はあるわよ。でも、それは私の韓国旅行に使うの。紅白ではKポップが聴けなかったし、本場で堪能してくるわ。さっきの離婚件数? ネットで調べたの」って、自分の旅行のためにネットを使ってのにわかネガティブ発言だったとは!
※週刊ポスト2013年1月25日号