現実世界の女性とつきあうことのできない男性が増加し、「若者の恋愛離れ」が進んでいるといわれるが、これまで多くの女性とつきあってきた男性の幸福感が高いかといえば、必ずしもそうではないようだ。
中学時代からナンパに励む、自称・ナンパ師のAさん(27歳・マスコミ)は、自身がナンパを始めたきっかけをこう振り返る。
「中学時代から男子校に通っていたので、友だちと一緒にナンパしてどっちが多く成功するかっていう遊びをはじめたのがきっかけですかね。最初は緊張しましたけど、高校時代あたりから感情とかなくなりました。流れ作業的な感じです」(Aさん。以下「」内同)
そんな生活を続けるうちに、Aさんを極度の倦怠感が襲った。常に「彼女」らしき女子を小脇に抱えてはいるものの、1か月もしないうちに飽きてしまい、自然消滅──。このスパイラルに陥ってしまったのだという。
「別にその子のことを嫌いなわけじゃないんですよ。ただ、女の子のことを好きっていう感情が本当に分からなくなって……。あれ、もしかして自分、人のこと好きになれない体質なんじゃないか、とか無気力になりました。今もそうですけど……」
そんな体質になってしまった原因を、彼はこう自己分析する。
「多分、ナンパしすぎたのが原因だと思う。自分でいうのも変ですけど、大学も良いところだったし、社会人になってからもかなり良い企業で働いているんで、そのネームバリューだけでナンパの成功率も高いんです。
成功率が上がるにつれて、ますます無気力感が高まっちゃって。でも習慣になってるからナンパは辞められないし、もう泥沼っすね。落ち着きたい……」