お菓子から牛乳、納豆、調味料に、パンまで――今やすっかり定着した大手スーパーのプライベートブランド(PB)商品。スーパー自らが企画し、メーカーに生産委託しているものが多いため、「質がいいのに安い」と人気はうなぎのぼり。家計の節約には欠かせないアイテムだ。
しかし、「PBだから安い」と思い込んでいると、ちょっぴり“損”をすることも。ファイナンシャルプランナー・畠中雅子さんはこう言う。
「PBでもお菓子などは内容量をよくみてから買ったほうがいいですね。価格だけで比べると、大体PBのほうが安いのですが、その分中身が少なかったりします。結局、メーカーが作っている従来のナショナルブランド(NB)のお菓子を買ったほうがお得な場合もあります」(ファイナンシャルプランナー・畠中雅子さん)
例えば、カルビーが製造する『かっぱえびせん』。NBであるカルビーブランドの商品と、ファミリーマートやローソンなどのコンビニに販売されている商品とがある。
NBは1袋124円(実勢価格)。PBは1袋105円。価格だけ見ればPBのほうが安く見えるが、内容量で比べると、NBは90g、PBは70gでNBのほうが多い。
さらに、1gあたりの単価で調べてみると、NBは1.38円、PBは1.50円で、PBのほうが1割程度高いという結果に。味も形も少しずつ異なるため、単純な比較はできないが、PBだからといって必ずしも安いわけではない。
同様に、山崎製パンのNB『薄皮つぶあんぱん』(5個入り115円〔実勢価格〕)と、イトーヨーカドーなどで販売されているPB『たっぷりつぶあんパン』(4個入り98円)で比べて見ても、1個あたりの価格はNBは23.0円、PBは24.5円で、NBのほうが割安に。
「PBに限らず言えることですが、食品は内容量もよくチェックすること。どのメーカーも、値上げによる消費者離れが怖いので、価格を下げるよりは内容量を減らす傾向があります」(畠中さん)
もちろん単純に量が多いものを買えばいいというわけではない。食べきれない量を買って無駄にするより、割高でも内容量が少ないほうが家計にはお得になる。ケースバイケースでどちらが得になるかの判断が必要だ。
※女性セブン2013年2月28日号