不況が長引くなか、数百万円かかる結婚式を半額程度ですませる「スマ婚」(スマートな結婚式の略)が多くなってきた。低料金で挙げられる婚礼ビジネスには、どんな「儲けのカラクリ」があるのか。探ってみた。
「生花店で3000円で売られている花が結婚式では3万円、同窓会なら無料のテーブルクロスやマイクが結婚式の披露宴では加算されるなど、もともとの結婚式費用が高すぎた。ホテルや会館と提携してそうしたコストを抑え、適正価格にしたのがスマ婚です。業者は、会場のスケジュールが空いているところに結婚式や披露宴を入れることで、さらに格安な結婚式を実現しています」
というのは、『なぜ「スマ婚」はヒットしたのか』の著者・石神賢介氏。
安くて利用者が増えるうえ、適正価格でも利益は十分に出るというのだから、カラクリ以前に「儲かって当たり前」。最近では5万円程度の超激安結婚式まで登場している。
「牧師、ヘアメイク、スタイリスト、カメラマンなどを社員2~3人がかけもちで分担し、人件費を徹底的に削減。型の古くなったウエディングドレスを安く仕入れてレンタルするなど、衣装コストも削減しています。それでも2割程度の利益率はありますよ」(激安結婚式業者)
型落ちドレスに不満を感じる新婦もいるようだが、大切なのは結婚後の幸せであることはいうまでもあるまい。
※週刊ポスト2013年3月15日号