新生活を迎える春。3月下旬~4月初旬に引っ越しもピークを迎えるが、今まさに物件探しをしている人も多いのでは? なるべくなら家賃が安くて、広くて、キレイで…などと条件を挙げればキリがないが、不動産屋に行ったときや、実際に部屋を内見するとき、どのようなポイントに気をつければいいのだろうか? 住まい選びアドバイザーの中川寛子さんに、失敗しない部屋探しについて教えてもらった。
【1】収納は自由度の高さで選べ!
「収納は大きさだけでなく、中がどう仕切られているかも大事です。細かく仕切られているタイプだと、大きな物を収納できないということもあります。収納が使いづらいと物を部屋に置くことになり、結果、部屋が狭くなってしまいます。自分で仕切れるように仕切りが少ないものや、仕切り板が移動できる可動式収納がある部屋がおすすめです」
【2】最上階は冷暖房費がかさむので注意
「眺望が良く人気の最上階の部屋ですが、外気に接する外壁の部分が多いため、下の階に比べて冬は寒く、夏は暑い傾向にあります。冷暖房費も使ってしまいがちです。一方、最上階以下で、両サイドを別の部屋に挟まれた“中住戸”は、上下左右にある部屋から冷暖房の影響を受けるため夏も冬も過ごしやすい。比較的、家賃が安いのもメリットです」
【3】築10年以上の物件を狙え!
「築浅物件に目がいきがちですが、築10年以上の物件には掘り出し物も。家賃も築10年くらいから下がる傾向にあるので、築浅1K物件と同じ家賃で2Kに住めることも。リフォーム済なら部屋もきれいですし、和室があるタイプで押入れがあれば収納力が期待できます。ただ、新耐震基準ができる前の築32年以上の物件は避けたほうがいいかもしれません」
【4】内見では天井の高さを要確認
「部屋の広さは見た目の印象で変わるものです。例えば天井が10cm高いと部屋は1割広く見えると言われます。間取り図で部屋の広さを見るだけではなく、実際に内見して天井の高さも確認するようにしましょう。また、日当たりのいい部屋や、壁が白い部屋、窓が大きい部屋のほうが広く見えると言われています」
【5】夜10時に現地の下見をすべき
「昼に物件探しをしていると、周囲の音はあまり気になりませんが、街が活動を停止して静かになってくる夜10時に現地に行くと、意外な音に気がつきます。夜10時に音が気になるような場所は、一晩中うるさいと考えていいでしょう。音の問題だけではなく、防犯事情や夜の外食事情などもわかるので、契約前に夜の状況を確認しておきましょう」