全国には、地元の人なら誰もが知っているご当地チェーン店が数多くある。あまりにも身近にありすぎて全国区だと勘違いしている人もけっこう多い。たとえば、埼玉県民なら一度は食べたことがある『山田うどん』。
埼玉県の主要な道路を車で走るとあちこちでこのかかしマークのレストラン『山田うどん』が出現する。それゆえ、埼玉県民は、「山田うどんが埼玉以外にはほとんどないと知ったときショックだった」とまで言う。
山田うどんが埼玉県民のソウルフードになった経緯について、同チェーンの営業推進部・江橋丈広さんは次のように説明する。
「山田うどんは1965年から2003年の間、埼玉県内の学校給食へ麺の提供をしてきました。その味が知らず知らずにソウルフードとして頭にインプットされていったんだと思います」
1975年にはうどん1杯+ごはんもののセットメニューも生まれ、さらに県内でブレイクした。
東京の多摩地区にも店舗は存在するが、立川市在住の39才男性は「中学生の時、父親の転勤の都合で海外に引っ越すことになったんです。その時、同級生が山田うどんで送別会を開いてくれて…。みんな少ない小遣いをどう活かすか、と考えた時に山田うどんが選ばれたんですよね」と山田うどんの思い出を語ってくれた。
※女性セブン2013年4月4日号