2013年2月15日──。世界を震撼させたあの出来事でも、UFOの存在が示唆されている。ロシア・ウラル地方チェリャビンスク上空に落下・爆発した、あの隕石のことである。すでにロシア国営テレビが、「隕石映像にUFOらしきものが映っており、物議を醸している」と報じているのだ。
国営テレビのニュース番組では、インターネットで拡散する動画を紹介。その動画では、落下する隕石を円盤状の物体が高速で追い抜き、その直後に爆発が起こったように見える。
番組キャスターは「専門家らが映像を拡大したり、スローモーションにしたりして分析している」と話したうえで、「現地ではUFOの衝突によって隕石爆発の被害が軽減されたとの見方が出てきている」とした。
衝撃波により窓ガラスが割れるなど被害が生じた建物は7420棟、少なくとも1586人以上が負傷したといわれている。確かに被害は甚大だったが、隕石の規模から考えれば、大惨事にならなかったことを疑問視する識者も多い。
UFO問題に詳しい作家の山口敏太郎氏が指摘する。
「今回落下した隕石は、質量1万トンもあったといわれていますが、それだけのものが落下して死者も出ていない程度の被害で済んだことは奇跡としかいいようがない。それ以外にも、UFOとの関連を感じさせる事実は少なくない。ロシア当局が隕石捜索を数時間で打ち切ったことがそうです。隕石の本体も見つかっていないのにあまりに不可思議です。ロシア当局は何かをつかんでいるのかもしれない」
ロシア国民の間でも「UFO説」は根強い。ロシア紙ノービエ・イズベスチアがインターネットサイトで行なった調査によると、2月15日に落下した物体の「正体」を問う質問に対し、「隕石」と回答したのは49%のみで、18%が「新型兵器」、12%が「UFO」と回答した。疑惑は深まるばかりなのだ。
UFO番組プロデューサーの矢追純一氏がいう。
「隕石が爆発した映像を見ると、明らかに後ろから細長い物体が通り過ぎた瞬間に大爆発している。隕石と同じ軌道を後ろから追い抜きながら爆発させ、粉砕するというテクノロジーは地球にはない。UFOである可能性は非常に高い。
ロシアという国は、アメリカのNASAと違って、UFOの存在を秘密にしない。メドベージェフ首相はかつて記者会見後の記者との懇親の席で、“宇宙人が地球に来ていることは分かっている”とも発言しているんです。ガセネタと決めつけるのは、非常に危険です」
隕石とともにふってわいたUFO説。UFOの存在は、世界の多くの人々にとって決して夢物語ではないようである。さぁ、あなたはどう判断する?
※週刊ポスト2013年4月12日号