世間は人事異動シーズン真っ只中。昇格を控えた時期であれば、よりソワソワ度も高くなるもの。でも、蓋を開けたら、「ついに念願の部署だ!」と喜ぶ人がいる一方、「なぜ、あんなところに……」と涙を流す人も。今回はそんな悲喜交々のドラマを覗いてみました。
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より(28歳・金融):会社って、恐ろしいところよ。転勤を希望すると残され、残留を希望すると飛ばされる……。
けい(30歳・メーカー):だったら最初から希望なんて聞くなよっつー話。ウチも転勤を巡る悲劇が一杯! 上司と不倫してた子が、その上司に飽きられて、地方に厄介払いされたとか。
みき(29歳・印刷):夫婦で勤めてた人が、奥さんが妊娠した途端、地方に飛ばされるとかね。
より:どっちもありがち~。
あき(28歳・広告):そのくせ、よく分かんない理由で昇進してる人が多過ぎ。部長と習い事が一緒だったって、幼稚園かよ!
みき:その裏で、実力ある人が正当に評価されないのがかわいそう。ウチの先輩の「早とちり人事」も気の毒だった。査定期間の成績がずば抜けてたから、今度こそ昇進だろって、その先輩の名古屋支社課長栄転のウワサが流れてさ。後輩一同、「行っちゃうのは悲しいけど、おめでとう」パーティーを盛大に開いてあげたの。で、その翌朝、正式人事の発表を見ると、その先輩の名前も、名古屋のなの字もないw
より:人事異動って、どんな「ハズレ上司」を引くか分かんないのも、またツライよね。
けい:ホントだよ。私が子会社にいた時、派閥抗争に負けた親会社の役員が出向で新社長に赴任してきてさ。そいつ、開発部の研究費名義で数百万円の高級車2台も買わせて、1台は自分で乗り回してたんだから(怒)。
より:役職定年間近のオジサンが部長としてやってくるのも結構イヤだよ。自分じゃアガリと思ってるからやる気ナッシングだし、そのうち部下と立場が逆転することが目に見えてるから、妙に部下に媚びるしさ。
あき:あ~、「ウィンドウズ2000」型上司ね。窓際にいるってのに、ちゃっかり2000万円はもらってるってヤツ!
ちず(27歳・情報):それにしても、男の人って、人事の話が好きだよね。
みき:ってか、集まりゃ、その話しかしない。特に、春は会社中に嫉妬光線が蔓延し、茶坊主が急増するのがコワイ。
より:そりゃもう、サラリーマンの宿命だよ。会社の基本って、「人事が万事」だからさ。
けい:一事が万事、人事が万事! ちげぇねぇ!
※週刊ポスト2013年4月12日号