「天下分け目」の参院選まで3か月あまりに迫った。
自公が過半数を制して安倍長期政権となるか、野党がそれを阻止するのか。鍵を握るのは日本維新の会とみんなの党を軸とする野党の選挙協力だ。両党はすでに25選挙区で候補者を一本化し、自民党に対抗する選挙協力態勢を固めた。 その折も折、みんなの党の渡辺喜美・代表の足元が大きく揺らいでいる。同党の議員はこう心配する。
「先代から渡辺代表に仕え、みんなの党の結党以来、事務局長として実務を切り盛りしてきたA秘書が4月1日付で退職し、代表付のB秘書も辞表を出した。その前には党職員2人が辞職しており、今年に入って代表を支えてきたスタッフが4人も次々に去った。党内は深刻な状況です」
混乱の原因と見られているのが渡辺氏の愛妻・まゆみ夫人の存在。週刊文春の離婚報道で一躍、時の人となったが、みんなの党のネット番組にも登場するなど、党内では“もの言うファーストレディ”として煙たがられているようなのだ。
「夫人は所属議員や秘書の好き嫌いが激しく、党務にも口を出す。維新の会との合流構想にも大反対だった。昨年の総選挙の際には代表の応援日程に介入し、最終盤で当選ギリギリだった候補が気にくわないと応援日程を変えるなどしこりが残った。
そうしたスタッフの不満が大量退職につながったが、勝ち気な人だから渡辺代表も注意できない。江田憲司幹事長ら所属議員とも不協和音が広がっており、参院選前の大切な時期に党は空中分解寸前なんです」(同前)
※週刊ポスト2013年4月19日号