世界情勢は不安定さを増す一方だ。日本のまわりだけみても、北朝鮮、尖閣諸島ときな臭い話が続く。われら日本人は戦争が起きると思っているのか、いないのか。自衛隊でレンジャー部隊所属だったというお笑い芸人に、作家の山藤章一郎氏が質問した。
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2013年度、防衛関係費は11年ぶりに400億円の増額となる。計4兆7538億円。うち、約2兆1000億円が隊員の給料、食糧費。隊員は、日本の全国家公務員64万人のうち36%に近い23万人を占める。ところが──。
お笑いコンビ〈弾丸ジャッキー〉の向かって右・テキサスは、1000人いる香川・善通寺駐屯地のエリート集団、20人のレンジャー部隊だった。
「女にモテる隊員も確かに多いすよ。安定収入、強そうな腕っぷし、クビにならない。しかも戦争はない。ときっちり思っていたのに、ぼくの同期、イラク派遣。話が違うって、奥さんに怒られてた。
とにかく危機感なんてあるわけない。ボクも除隊後は野っぱらでエアガンを撃ち合ったりします。ドッジボールみたいなものですね。現実感のないサバゲー(サバイバルゲーム)で、平和を遊んでみようかって。
しかし、折角、訓練して鍛えてんだから、戦争がないんならテロ、災害、島の小競り合い、なんかあるだろ、ヨッシャ、飛び出すぞうっていう気持ちはある。だけど、昔から軍人は戦争をしたがらないんです。自分の命かかってますから。だからどこから考えても、日本に、戦争なんかあるわけないすよ」
※週刊ポスト2013年4月19日号