ライフ

全国から集まる“ゆるキャラ葬”で弔われたいとみうらじゅん氏

 みうらじゅん氏は、1958年京都生まれ。イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャン、ラジオDJなど幅広いジャンルで活躍。1997年「マイブーム」で流行語大賞受賞。仏教への造詣が深く、『見仏記』『マイ仏教』などの著書もある。週刊ポストに連載する『死に方上手』で同氏は、理想とする自分の葬儀を唱えている。

 * * *
 もし私が今死んだなら、どんな葬儀になるだろうか?

 この連載でいってきた色々なアイデアをふんだんに盛り込むのは当然として、“今”ということを考えれば“ゆるキャラ葬”という葬儀も可能かもしれない。文字通り、全国のゆるキャラが集まって、私を弔うのだ。

 ゆるキャラの命名者として断言する。“ゆるキャラショー”というのは過去に何度か行なわれているが“ゆるキャラ葬”というのはまだ一度も行なわれていない。ゆるキャラ葬のハイライトは出棺だ。

 ブルース・リーの葬式では、リーの空手の弟子であるスティーブ・マックィーンとジェームズ・コバーンが棺を担いでいて、私はそのシーンにグッときたのだが、それ同様に、私の棺をゆるキャラたちが担ぐのだ。

 多くのゆるキャラは表情が明るい。決して悲しい表情などできない。それが、葬儀特有の辛気臭さを和らげてくれるに違いない。

 葬儀というと必ず子供が飽きてしまって、泣いたり騒いだりするのだが、ゆるキャラがいれば、子供も飽きずに静かにしているに違いない。

 そうだ、私の葬式に限らず、誰の葬式でもゆるキャラを呼んだっていいじゃないか。

※週刊ポスト2013年4月19日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

第2次石破内閣でデジタル兼内閣府政務官に就任した岸信千世政務官(時事通信フォト)
《入籍して激怒された》最強の世襲議員・岸信千世氏が「年上のバリキャリ美人妻」と極秘婚で地元後援会が「報告ない」と絶句
NEWSポストセブン
モテ男だった火野正平さん(時事通信フォト)
【火野正平さん逝去】4年前「不倫の作法」を尋ねた記者に「それ俺に聞くの!?」 その場にいた娘たちは爆笑した
週刊ポスト
「●」について語った渡邊渚アナ
【大好評エッセイ連載第2回】元フジテレビ渡邊渚アナが明かす「恋も宇宙も一緒だな~と思ったりした出来事」
NEWSポストセブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さま(時事通信フォト)
百合子さま逝去で“三笠宮家当主”をめぐる議論再燃か 喪主を務める彬子さまと母・信子さまと間には深い溝
女性セブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
「SUNTORYドリンクスマイルBAR」
《忘年会シーズンにこそ適正飲酒を》サントリーの新たな取り組み 自分に合った “飲み“の楽しさの発見につながる「ドリンク スマイル」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン