今年3月、電通若者研究部(通称:ワカモン)は若者の“感謝の伝え方”にスポットをあてた「サンクスキャンディー実態調査」を実施。15歳~29歳の53.3%が「ありがとうと伝える代わりに、お菓子やあめ等を贈る」という傾向をもつことを明らかにし、「サンクスキャンディー」と命名した。
この調査でワカモンは、Facebookのヘビーユーザーのうち72%がサンクスキャンディーを習慣化していること、LINEのヘビーユーザーは「ネタになるもの」がプレゼント選びのポイントとなることなどを明らかにした。総じて、SNS利用頻度の高い若者に、このサンクスキャンディーの傾向が強いと推察している。
都内の男子学生Aさん(22歳)は、一日中LINEを開いているというLINEヘビーユーザーの一人だ。彼は、このワカモンの調査結果を見て、「お菓子やあめよりも喜ばれるものがある」と話す。
「この調査で面白かったのは、LINEヘビーユーザーはネタになるものを選ぶというところです。僕はお菓子をあげるということはしないですが、ネタになるものをあげて仲良くしたい、モテたいという願望は人一倍強いですね(笑)」(Aさん)
では、お菓子の代わりに何をプレゼントするのか。彼は今まででもっとも女子が喜んだプレゼントについて次のようにいう。
「たとえば待ち合わせに遅刻した時や、好きな女の子が部活で優勝した時など、ちょっとした時にLINEスタンプをプレゼントするんです。スタンプは一つ170円で買えるのですが、欲しくてもわざわざ課金したくないという女子は多い。
だから、そこで『遅刻してごめんね』というメッセージに添えて可愛いスタンプをプレゼントするととても喜ばれます。そうすると、そのスタンプを使ってくれるので、その後もメッセージのやり取りが続くことが多い。そうすると自然とモテにつながるんですよね。170円で簡単に喜ばせられるんです」(Aさん)
自分では買う気が起きないが、プレゼントをされると嬉しいという絶妙なラインをついたプレゼント戦略のようだ。