目下絶好調といえるテレビ朝日の好調を牽引するのが、『相棒』に代表されるドラマの高視聴率と、『お試しかっ!』や『お願い!ランキング』などの充実したバラエティ番組である。
これらのバラエティは、コンビニのスイーツや、ファミリーレストラン、ファストフード店などのメニューの人気ランキングがもととなっている。
一般大衆の生活に近いテーマだから、視聴者の関心は高い。
その上、「企業や飲食店にとってこれ以上ない宣伝になるから取材がしやすい。取材費用もかからず、出演タレントも最小限に抑えられるため、制作費もかからない。巡り巡ってCMのスポンサー獲得にもいい影響がある」(テレ朝バラエティ番組関係者)と、いいことだらけなのだ。
しかし、これらの番組に出演するタレントのほうは気を遣うようだ。
『お試しかっ!』の人気企画「帰れま10」への出演経験がある某タレントが証言する。
「お店の人気メニュー10品を当てるまで、頼んだメニューを全部食べなきゃ帰れないという企画なんですが、とにかくNGワードが多い。事前にスタッフから説明を受けるんですが、これが大変で……。“マズい”“美味しくない”は当然いっちゃダメで、“高い”もできるだけ避ける。腹一杯でオエッとえずいたら、それもカットされてました」
人気番組にもいろいろと苦労はつきもののようだ。
※週刊ポスト2013年5月3・10日号