発足以来高支持率を維持する安倍内閣だが、アメリカからは厳しい視線を向けられている。ニューヨーク・タイムズなど米国のメディアは従軍慰安婦問題をめぐる河野談話の見直しを掲げる安倍首相のタカ派姿勢に批判的だったが、米議会までが安倍首相や下村博文・文部科学相を「ウルトラナショナリスト」と名指し、その歴史観などを批判している。
オバマ大統領も決して安倍首相に対して友好ムードではない。安倍首相は今年2月に訪米し、日米首脳会談後の会見で「日米同盟の信頼と絆が戻ってきた」と胸を張ったが、内実は逆だったという。
「首脳会談でオバマ大統領に笑顔が出たのは安倍総理の祖父・岸信介元首相とオバマ大統領が尊敬するアイゼンハワー大統領とのゴルフ談義のときだけ。
総理は大統領に来日を要請したが、それにも色よい返事はなかった。さすがの総理も会談後、同行筋に『こちらは遠くから来たっていうのに、笑顔もなかった。冷たいなァ』と気落ちした様子で愚痴をいったそうです」(外務省関係者)
※週刊ポスト2013年5月31日号