定員130名の教室はいつも超満員。日程が発表されると、すぐに締め切りになってしまう。
大手予備校・東進ハイスクールで現代文を教える“今でしょ先生”こと林修さん(47才)は、受験生の間でカリスマ的な人気を誇る。今年、CM出演をきっかけに大ブレーク。連日、テレビやイベントなどにひっぱりだこだ。「いつやるか? 今でしょ!」はすっかりおなじみのフレーズとなり、年末の流行語大賞の有力候補と目されている。
「これまでの歴史を見てもブームは去っていくものだとわかっているので、あまり踊らされていません。もともと感情の起伏がないほうで、つねに冷静です。どのくらいでこれが終わるのかなと思っていますから。芸能人のブームの場合、ブームが去っても同じ場所に戻るしかないけれど、ぼくの場合、本業は別にあって“アウエー”でのブームなのでいつでも戻れますからね」(林さん・以下「」内同)
まるで他人事のように自身を冷静に語る林さん。4月に刊行した『今やる人になる40の習慣』(宝島社)では、何ごとも“今やる”ことの重要性を説き、やらないといけないことを先送りして後悔や失敗をしないための習慣を綴っている。
東大の受験生に圧倒的な信頼を寄せられる著者だが、子供の進学に悩む親が“今やる”べきことはいったいどのようなことなのだろうか。
これまでの講師経験から東大合格者には、次の3つの特徴が挙げられるという。
●マザコン
●親から勉強しろと言われなかった
●完璧主義ではない
「母親が手をかけてきっちり育てているので、子供はそんな母親のことを大好きになるからマザコンになる。そして、親が子供のことをちゃんと見ているから、勉強しろなんて言わないのです。
できる子というのは、自分に自信があるので、できないことをできないと率直に認めて、得意科目をさらに伸ばすことを考える。嫌いな科目を捨てて得意な科目で補えば、東大には受かります。けっして完璧じゃなく、できない自分も受け容れるわけです。逆にいうと、こういった条件を持った子に育てば、定員3000人の東大生になれる確率はぐんと高まりますね」
母親たちの中には「東大に入るような子は“地頭”がいい」と言う人もいるが、著者は3~5才までの育て方が大きな分かれ目だと指摘する。この時期に子供ときちんとコミュニケーションを取っているかどうかで“できる子”になるかが決まる。
「いいかげんで怒気に満ちた言葉を使っていると、子供のコミュニケーション能力は上がりません。子供に聞かせる日本語のレベルを上げ、知的好奇心を高めるようなコミュニケーションを取ることが大切です。それをやらずに、子供が大きくなったとき、“うちの子は全然勉強しない”と言っても手遅れなのです」
※女性セブン2013年6月13日号