“美しすぎる料理研究家”こと松見早枝子さん
夏の蒸し暑さは年々ひどくなるような実感があるが、電力不足に備えるため電気を使う冷房ではなく、オフィスではいっそうの軽装で過ごすスーパークールビズが呼びかけられている。それでも暑さをしのぐには限界があり、ついつい手が伸びるのが冷たい飲み物たち。なかでもここ最近は、アイスコーヒーにひと工夫加えた飲み物が注目を集めており、レシピを検索してはさまざまに家で楽しむ人も多いという。
たとえば、エスプレッソにペリエを加えるペリエスプレッソ、アイスコーヒーとバニラアイスをミキサーにかけるだけでつくれるコーヒーシェイク、はちみつと牛乳を加えるスペイン風カフェオレなどがある。カフェめぐりが趣味で、コンビニで見かけるコーヒーの新製品は一通り試すという会社員のユミカさんも「炭酸水と混ぜるだけで、のどごしが変わって別の味わいが楽しめるペリエスプレッソが今のお気に入り」という。
ソフトドリンクもよいが、やはり大人がくつろぐ時間にはお酒をのみたい。そうなると、ブラック・ローズやカフェ・パラダイスなどコーヒーを使ったカクテルが思い浮かぶが、素人には敷居が高い。ペリエスプレッソがお気に入りという前出のユミカさんが友人にすすめられて飲んで以来、ハマっているのは焼酎のコーヒー割りだ。
「緑茶割りは飲んだことがあるけれど、コーヒーは初めて。焼酎ってそれなりにクセのある飲み物だからケンカしちゃうかと思っていたら、お互いのよさを引き立てていてびっくり。缶コーヒーを使えば簡単に作れるし、すっかり家飲みの定番です。レシピを教えてくれた友人が言うには、UCCのブラック無糖と焼酎を1:1で割ったものを『BLACK酎』、略して“ブラチュウ”と呼ぶそうです」
そして、少しずつ広がる新しいコーヒーと焼酎の新しい飲み方、BLACK酎(ブラチュウ)は味にも流行にも敏感な料理研究家をも虜にしていた。
「ふだんはワインをよく飲みますが、この初夏にはBLACK酎(ブラチュウ)がレギュラー入りしました」というのは、“美しすぎる料理研究家”こと松見早枝子先生。松見先生から、今夜作れて女性にモテる、BLACK酎(ブラチュウ)に合うおつまみレシピを2品、紹介してもらいました。
■焼き鳥ピンチョス■
材料:鶏もも肉200グラム(親子丼用切り込み肉があれば便利)。ピーマン1個。無塩バター15グラム。しょうゆ大さじ2杯
【1】バターをフライパンに入れ中火にかける。茶色く泡立ったら濡れ布巾に置いて冷ます。これで「焦がしバター」の出来上がりです。
【2】焦がしバターに一口大に切った鶏もも肉を入れ、表面が白くなったらピーマンを加える。油が馴染んだら、しょうゆを回しかけて、水気が飛んだら完成
松見先生からのひとこと:「ただのバター味ではなく、ひと手間、フライパンで焦がしを加えることで、マイルドなバターから苦みと香ばしさが引き出され、深くて優しい風味に変わる。なんとも、“大人の男”を連想させる隠し味が簡単に作れるんです。女性ってこういうのに弱いです(笑い)」
■帆立缶のカレーソテー■
材料:帆立缶1缶。カレー粉大さじ1、無塩バター15グラム、パクチーなどの薬味適量
【1】帆立缶は水気をよく切っておく。バターをフライパンに入れて中火にかけ、茶色く泡立ったら濡れブキンに置いて冷まし、焦がしバターを作る
【2】焦がしバターにカレー粉を加えて再び中火にかけ、帆立をほぐしながら、さっと炒め合わせる。皿に盛り、薬味をふって完成
松見先生からのひとこと:「コーヒーとカレーのスパイシーさが呼応しあって、口の中に立体的なハーモニーが生まれるんです。カレー味のおつまみとBLACK酎(ブラチュウ)の相性はベストマッチ。今夜ももう一杯、楽しいお酒が進んじゃいそうです」
■松見早枝子(まつみ・さえこ)1979年5月26日、東京生まれ。2003年度ミスインターナショナル日本代表を務め、ミス・フレンドシップ賞を受賞。現在はフードコーディネーター、ベジタブル&フルーツジュニアマイスター、ワインエキスパートなどの資格を持ち、“美しすぎる料理研究家”として活躍中。