「今からお前を殺しに行く!」
妻の女優・佐伯日菜子(36才)に電話でこう言い放ったという元・サッカー日本代表の奥大介容疑者(37才)。同日夜、佐伯が警察に相談すると、奥容疑者は脅迫容疑で逮捕された。
奥容疑者のように、近所でも評判のよかった男性がDVに走ってしまうケースは少なくないという。DV問題に詳しいアディーレ法律事務所の島田さくら弁護士がこう説明する。
「DV加害者は、暴力的なイメージがあるかたよりも、周囲からの評判がよくて、仕事の面でも成功を収めているかたが多いんです。成功者の周りにはどうしても同じように成功しているかたが多く、自分に対する目が厳しくなって卑屈になってしまいがち。その上、人の目を気にして外では我慢を強いられていますから、外からは見えない家庭内に暴力が向かってしまうことが多いんです」
朝からパチンコ店へと足を運んでは、昼間からお酒をあおっていたという奥容疑者の暴力は日ごとにエスカレート。佐伯にそれをたしなめられると、
「誰のおかげで生活できてると思ってんだ!」
「(オトコと)寝てでも仕事をとってこい!」
とののしり、殴る蹴るを繰り返したという。最悪の事態を避けるためには、佐伯のようにとにかくいち早く警察へ相談することが必要となる。弁護士法人・淡路町ドリームの代表を務める松江仁美弁護士が警鐘を鳴らす。
「夫婦間のDVというのは、被害者が“自分がDVを受けている”とわかっていないことが多いんです。“普段はいい人だから”とか“ただの夫婦喧嘩”とか、DVを信じたくない思いがそうさせてしまいます。でも、夫婦間の意見の違いを暴力や暴言によって解決しようとした時点で、もうDVなんです」
※女性セブン2013年6月27日号