アベノミクスによる景気回復は、夜の街にも明るい光を差し込んでいる。不景気の煽りを受け沈んでいた風俗業界だが、客が少しずつ戻り、にわかに活気を取り戻している様子。そんな好機を逃すまいと、お客さんのハートをキャッチする“宣材写真”撮りに力を注ぐキャバ嬢も多いだろう。
客側としては、店外に飾られた写真と本人のギャップにガッカリ…というのは避けたいが、水商売の宣材写真は、“修正が当たり前”の世界。そのテクについて、ホストやキャバ嬢、風俗嬢などを撮影しているカメラマンに聞いた。
まずは、撮影テクから。キャバ嬢のプロフィール写真は、上から撮ったものが多いが、それってどんな理由から?
「上から撮ると顔のラインがすっきり見え小顔効果がありますし、上目遣いのほうがかわいく見えます。いろんな写真が並ぶ中でお客さんウケがいいんです。見上げるほうが、偉そうに見えないということもありますね。また、体を斜めにして撮っているのは、体が細く見えるようにするためです。胸を強調したい場合は、横から撮って胸が大きく見えるようにします」
では、聞くのがちょっと怖い修正事情は…? 撮影後の写真を見ながら、気になるか所をパソコンで修正しており、
「一番人気があるのは目と小顔修正。このふたつはほぼ、みなさん希望しますね。目の大きさを大きくするほか、わりとカラーコンタクトで黒目にしている人が多いのですがさらに黒目にする修正が人気です。瞳がキラキラしているほうが印象がいいので、“アイキャッチ”といって、撮影のときにも顔の周りにライトを置いて、明るい瞳を作っています。
小顔修正関しては、エラの部分を削って小顔に見えるようにします。他にも美肌ソフトで毛穴を消す美肌修正と、肌を白くする美白修正が人気ですね」。
さらに、驚くべくは、顔だけではなく“体の修正”も行っているということ!
「二の腕と脚を細くしたいというリクエストがあります。お腹や、体全体を細くしたいという人もいますし、人によっては脚を長くする修正を希望する人も。ホームページ用のプロフィール写真で多いのですが、風俗で働く女性の写真の場合は、修正でほぼ原形がなくなりますね。実際の体形から20~30kgは痩せて見えるという人もいますよ」
最後に、こんな変わったエピソードも語ってくれた。
「キャバ嬢の撮影に店長さんも一緒に来て、おそらく店長さんの好みだと思いますが、いかり肩のほうがセクシーに見えると思っているようで、なで肩の人をいかり肩に修正した例もあります」
“人は見た目が9割”っていうけれど、“キャバ嬢の写真は9割増し”ぐらいに思っていたほうがいいかも!?