ストーリーの本線とは全く関係のないところでも『あまちゃん』には多くの「ネタ」がちりばめられている。個性派揃いの脇役の中でも特にアクの強い、漁協の事務員・花巻さん(伊勢志摩)の、「わかるヤツだけわかればいい」というセリフに象徴されるように、このドラマにはマニアックな小ネタが満載なのだ。
【映画がわかるヤツだけわかればいい】
●E.T.
失恋したアキが自転車で堤防を疾走し、舞い上がって海に落ちるシーン。その後のタオルに包まれる姿も含め、映画『E.T.』へのオマージュだろう。
●マルサの女
漁協の脇に積まれた箱に「マルサ」と描かれている。「宮本信子(夏ばっぱ)の主演映画『マルサの女』のオマージュ説が濃厚」(コラムニスト・今井舞氏)。実際に久慈市内に「マルサ嵯峨商店」という水産加工会社が存在するという。
※週刊ポスト2013年7月5日号