梅雨の憂鬱なムードを吹き飛ばすかのように、各地では夏を告げる花火大会などのイベントも開催されはじめている。とはいえ、お祭り気分で盛り上がる反面、夏場の若者のモラル低下を嘆く声も少なからず出ている。
特に下町と呼ばれる地区で、そうした問題は大きいようだ。東京・荒川沿いに住む女性(28歳)は、毎年目撃する光景に、こう苦言を呈する。
「6月に入ってから、荒川沿いで花火をする中高生、大学生がちらほら現れています。夜になると手持ち花火や小さな打ち上げタイプの花火をしたりしているのですが、もちろん花火は禁止されている場所です。
私は犬の散歩の最中に横を通りすぎたので、ペットにも火花があたりそうで怖かったです。なにより驚いたのは、その手持ち花火を川に投げ捨てていること。これまで私が見たほとんどの人が投げ捨てています。下町の川は汚い、なんて声もありますが、外から来て汚さないで欲しい」
20年間隅田川沿いに住んでいるという男性(32歳)は、別の観点から夏場のモラル低下を指摘する。
「夜に川沿いをランニングしていると、若いカップルが河原でイチャイチャしていることが多い。暗がりだから他人に見えていないと思っているのか、かなり過激なことをしている人もいます。数日前に見たのは、寝そべって耳を舐めている大学生でした。家でやれよ、と(笑い)。
興奮して忘れてしまうのか、芝生に空き缶やビニール袋を置きっぱなしにしたりしている場合もあります。驚くのは、ランニングで私が通りすぎても、そういう行為をやめないことですね」
これから夏本番に向かい、屋外で盛り上がる機会も増えるだろうが、近隣住民に迷惑をかけないことが最低限のマナーである。