全国には地元住民さえも知らなかった「オラが県の意外なナンバーワン」がある。そこで、数々の統計を基に「身近な日本一」を大調査。
今回、カップ麺や炭酸飲料の購入金額を調べたところ、面白い結果が出た。
●カップ麺の購入金額・消費量1位は「青森」
(消費量/1位=青森、2位=新潟、3位=秋田、4位=山形、5位=富山)
食文化はその土地の気候風土によってつくられるケースが多い。青森は、外食に最もお金をかけない。県統計分析課が理由を語る。
「長い冬の間の積雪量は市街地でも1mを超え、外食の機会が減る。買い物にも行きにくくなるので、インスタントラーメンのような温かい保存食が重宝されるのだと思われます」
ちなみに外食する場合に好まれるのも、ラーメン(全国6位)。青森県民は元来のラーメン好きなのかもしれない。
●炭酸飲料の購入金額1位も「青森」
(1位=青森、2位=北海道、3位=山口、4位=山形、5位=栃木)
青森ネタをもうひとつ。夏に猛暑となる地域では、糖分の多い炭酸飲料より水やお茶が好まれる。となると、真夏でも平均気温が28℃を超えない青森で甘い炭酸飲料が売れることも納得できる。
ただし、青森ならではの理由が他にもあった。キーワードは青森名産の「りんご」だ。
「津軽地方のりんご農家では、農作業の後に炭酸飲料でゲップをすると、農作業で使用した農薬の成分が体外に排出できると長く信じられてきました。今でも、炭酸飲料を箱で常備している農家があり、こうした風習が関連しているのかもしれません」(県統計分析課)
※週刊ポスト2013年8月2日号