「小学生の頃、毎月走って本屋に買いにいった雑誌といえば、『ちゃお』『りぼん』『なかよし』の3冊でした。クラスでは『私はちゃお派だよ!』と自己紹介するだけで、その人のキャラが伝わるほどでした」──リカさん(21)は、そう小学校時代のことを振り返る。ところが彼女は、最近の少女漫画を読んで、とても衝撃を受けたという。
「私が小学生だったときの、少女漫画の主人公ってギャルとかアイドルとか歌手とかキラキラした女の子だったのに、今はオタクの女の子がヒロインなんですよ。今『ちゃお』で連載してる『好きです鈴木くん!!』なんかは、腐女子や男装の描写も入ってたりしてたし」
そこで、現在女子中学生のみゆきさん(15)に最近のクラスでの話題を聞いてみると、「アニメとかマンガ、ニコニコ動画の話が主ですね。いまやオタクの方がスクールカーストの上位にいますよ、三次元のアイドルとか私は全く興味ないです。初音ミクをdisる人は、もうダメ」と言い切った。
小中学生向けの少女漫画も、オタクの要素がどんどん入り込んできている。いわゆる「萌え豚」コンテンツを積極的に楽しんでいて、深夜のアニメを録画し、同人誌を買いに行き、コミケに行く人も少なくない。前出・みゆきさんはこう語る。
「少女漫画は読んでいて楽しいです。アイドルとか、全くリアリティないから感情移入できないけど、オタクなら私とほとんど変わらないから」