日々、ネット上で起きている出来事を、考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人・いしたにまさき氏が紹介。今回、取り上げるのは「あまちゃん」!
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NHK連続テレビ小説『あまちゃん』はネットの世界でも人気です。ツイッターを中心として、放送後から今日の感想などを投稿することが増え続けています。
そんな中でいつの間にか広がった言葉。それが「朝あま・昼あま」です。地上波の放送時間帯が朝と昼であることから、それぞれの時間帯のあまちゃんのことをこう呼ぶようになったのです。さらに、BSでの放送時間帯は「早あま・夜あま」と呼ばれ、土曜日に5話分まとめて放送されるものを見るのは、「週あま」、録画して見るのは「録あま」です。放送を見ること自体に名前がつくのは、一部で「朝ゲゲゲ」と呼ばれた『ゲゲゲの女房』以来。人気を物語る現象といっていいでしょう。
みんな放送をリアルタイムで見ることにこだわっています。それは、見る前にネットで内容がわかってしまうのを避けたいというのもありますが、やはりなんといっても、今見たものをそのまま話題として共有したいというファンの心理が大きいようです。
そしてもうひとつ、録画では味わえない楽しみとして妙な人気となっているのが、「昼あま」後のお昼のニュース担当・高瀬耕造アナウンサーの表情です。あきらかにあまちゃんを見ていたがゆえの微妙な表情、それを見ることさえ、ファンは楽しんでいるのです。人気作であるがゆえの思わぬ影響範囲、こんな些細なことからも、ファンの熱量を感じます。
※女性セブン2013年9月5日号