祭りや縁日で出される夜店の一番の楽しみは、なんといっても屋台で売られる食べ物である。ついつい財布の紐も緩みがち。そんな消費者心理をくすぐる夜店の商品の「原価」はいかほどか? ここでは「ベビーカステラ」の原価を見てみよう。
手っ取り早く、しかも安く作れる商品は、当然、露天商の間で人気がある。祭りの度に「ベビーカステラ」の屋台を必ず見かける理由はそこにある。
「卵、砂糖、牛乳、小麦粉、ベーキングパウダーを混ぜて焼くだけ。もっと手軽にするため、市販のホットケーキ粉を使用する場合もあります。屋台では12個300円が相場だが、材料費だけでいえば、10~15円。銅板製の焼く機械が100万円するが、長期間使えるからモトはすぐに取れる。
ベビーカステラは、ピンス焼、東京ケーキなどといった様々な別名をもち、全国的に普及している人気商品だからハズレがない。特に子供たちを中心にバカ売れするから止められない」(関西の露店業者)
※週刊ポスト2013年9月6日号