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ぎんさんの95才三女 自分を高齢者だと自覚したのは92才の時

「きんは100シャア、ぎんも100シャア」──そんな名セリフで日本中を沸かせた双子の100才、きんさんぎんさん。あれから20年が経ち、ぎんさんの4人の娘たちも今や平均年齢94才、母親譲りのご長寿だ。

 このほど内閣府が発表した資料によると、65才以上の人口は全体の24.1%を占める。これが、今世紀半ば過ぎには(40年後には)、4割に達すると推計している。つまり、2.5人に1人は、65才以上の高齢者ということになってしまうのだ。

五女・美根代さん(90才):「これは、大変なことだよ。“ジジババ天国”だなんて笑っておれんがね」

四女・百合子さん(92才):「いやぁ、おそがい(怖い)にゃあ。若い人がおらんようになったら、これからの日本どうなるんじゃろう」

三女・千多代さん(95才):「でもな、私が思うにはな、まだ65才で“高齢者”扱いするのが、ほんとおかしいだが。私らの年からすりゃ、65才なんて“鼻ったれ小僧”だよ。なんで、65才で高齢者っていわれなきゃいけないんだろ」

 何才からがお年寄りなのか?──その答えは、人それぞれ異なるが、時代によっても変遷をとげている。過去を振り返ってみると、今から70年前の1944年の時点では、会社員が定年後に受け取る厚生年金の支給開始年齢が男女ともに55才。つまり、この時代は55才からが高齢者とみなされていたのだ。

 4姉妹は、何才から自らのことを“高齢者”と自覚するようになったのだろうか。

千多代さん:「私の場合は、はっきり覚えとるよ。92才のとき、3年前だがね。役所で書類を書かないかん用事ができて行ったの。そこで、もらった書類を書いていると、年齢を記入する欄があったんだがね。“あれ、いくつだったか…”と考え込んでおるうちに、“92才! もうそんな年になったんだがね”って驚いたのを覚えとる。それまでは、よう年のことは考えなんだ」

美根代さん:「千多代姉さんの面白いとこは、世の中で自分がいちばん若いと思ってること。自分より10才も若い人に向かって“おみゃあさん、私よりうーんと年寄りだわな”って決めつけるように言うから、もう、笑っちゃうがね」

千多代さん:「そりゃあ、自分はいくつになっても若いと思いたいがね。だから、人さまを年寄りにして、安心してるの(笑い)」

百合子さん:「そしたら、あんたは今、いくつの気持ち?」

千多代さん:「まだ70才でございます(笑い)。心の年齢は25才若く持たんとな」

百合子さん:「まったく…25もサバを読んどるよ。でも、千多代姉さんは、歩くのがそりゃあ速いだで、まあ70とはいかんが、75才には見えるよ」

※女性セブン2013年9月26日号

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