ネットの匿名性を利用し、自らを女性と偽って書き込みや交流を行う男性を「ネカマ」(ネットおかま)というが、そんなネカマの中には、ネット上での女性的な振る舞いがリアルの生活に影響を与え始める人物もいるという。ネカマ歴2年の男性A氏(21歳・都内私立大学生)は、その一人だ。
「ネカマを始めたきっかけは、自分が好きなネット上のコンテンツに女性ファン層が多かったことです。男としてコミュニティに入るよりも、女の子のフリをしたほうが手っ取り早いと思った。
中高生のブログなんかを見ていると、写真加工アプリを利用したスタバのフラペチーノ画像とかが出てくるんです。見ていたら自分もやりたくなって、(写真加工アプリの)インスタグラムで食事の写真を撮って、ネカマ用のアカウントにアップしたり(笑)。
だんだん楽しくなってきて、リアルでもオシャレに写真を撮ろうとしちゃったりするんですよね。パンケーキをいかに美味しそうに見せるか考えたりします」(A氏)
またネカマ歴1年半の別の男性B氏(25歳・会社員)も次のように話す。
「ネカマを始めてから女の子が好きなものに詳しくなりました。最近は仕事の合間をぬってデザート食べ歩きをしたりしているので、その写真をアップしたら、友人に『お前最近女子力アップしてない?』と言われ、ちょっと照れましたね(笑)。
それから、機種依存型の特殊文字を使った絵文字や顔文字があるのですが、最近はそういう特殊顔文字も多用するようになりました。彼女とのやり取りでは使いませんが、ネットのやりとりでは女の子っぽく見せるために使っています。
彼女に送るメールはとても淡白で、顔文字は付けてないです。もちろん自分がネカマだってことは秘密です(笑い)」(B氏)
ネカマ活動で培った素養が、現実世界で役に立つ日は来るか?