最近は「光宙」(ぴかちゅう)、「羅舞」(らむ)、「夜舞刀」(やまと)、「稀羅璃」(きらり)、「魅留久」(みるく)など、どう読めばよいのかわからないキラキラネームが議論を巻き起こしているが、日本だけでなく、世界でも同じ現象が起こっているようだ。
アップル社のファンが多いアメリカでは、昨年だけで少なくとも49人の男の子が「Mac」、6人の女の子が「Apple」と名づけられたと『ロサンゼルス・タイムズ』が報じている。他にも「Google」「Facebook」「Excel」「Hashtag」など、IT用語を子供に名づける例がアメリカで急増している。
さらには、映画『スター・ウォーズ』の熱烈なファンなのだろう、男の子に「Jedi(ジェダイ)」と名づける親まで登場。人気アニメの主人公「スポンジ・ボブ」の名前を女の子につけたという例もあるそうだからその命名スケールも超弩級である。
こうした命名を巡っては、アメリカでも騒動になっている。今年8月にはテネシー州で、赤ちゃんにつけた「メシア(救世主)」という名前を変更するよう、裁判所が命令を出した。裁判官はその理由について「メシアは1人、イエス・キリストだけである」と述べたが、その後の社会保障局の調査から、既に「メシア」と名づけられた赤ん坊が762人、「キリスト(ジーザス)」は3758人も存在していることが判明した。
※週刊ポスト2013年10月4日号