中国では10月1日から7日にかけて、建国記念日にあたる「国慶節」の大型連休があった。この間、中国人観光客が大挙して国外に“流出”し、行く先々でマナーの悪さが問題視された。
中国人観光客の“暴走”は中国を出国する時からもう始まっている。まず、ところ構わず大声で騒ぐから困る。8月にはフィンランド行きの国際便のなかで、気分が高揚したのか中国人団体客が機内で大合唱を始め、他の乗客から顰蹙を買った。さらに、
「国際便では、機内食のナイフやフォークを持ち帰ろうとする中国人客が後を絶たない。客室乗務員が使い捨てではないことを説明すると、逆ギレして怒鳴り散らす客も多い」(旅行代理店社員)
中国人団体客が全員、フォークとナイフをしまいこみ、客室乗務員と口論になったケースもあるほどだ。
貧富の差が激しい中国にあって、海外旅行に行けるのは、中間層以上に限られる。お金はあるのに、持ち帰れそうなものはなんでも持ち帰ろうとする。そんな彼らの貪欲さがいかんなく発揮されるのが、朝食バイキングである。
食べきれない量を取ってきて、大量に残すのは当たり前。次々に新しい皿を持ってくるので皿がテーブルに乗り切らなくなり、中途半端に食い散らかした皿を、誰もいない周りのテーブルや椅子を見つけ、その上に平気な顔で置いていく。さらには、
「こっちで中国人の家族連れが空のペットボトルに次々とジュースを詰めているかと思えば、あっちでは持参したポットにコーヒーを全部入れてしまう。彼らの辞書には“周りの迷惑”なんて言葉はないんでしょうね」(北海道のホテルに宿泊した日本人宿泊客)
海外でも、中国人宿泊客の多くが朝食バイキングで1日分はあるかと思われる大量の料理を持ち帰ることが話題になっている。
※週刊ポスト2013年11月1日号