10月に入り、2014年春入社予定の学生の多くが企業の内定式に参加した。苦難の続いた就活戦線を乗り越えた学生たちが集まったわけだが、内定式を境に「この会社でやっていけるのだろうか」と不安を感じる学生もいるようだ。現在、私立大学の大学院に通う24歳男性A氏は、こう語る。
「内定式以降、プチうつ状態が続いています。原因は、内定式の際の懇親会と飲み会ですね。その日初めて会った同期の内定者が、かなりのハイテンションとチャラいしゃべり方で『キミさぁ、ちゃんとバリュー出せてる?』とか聞いてきたことです(苦笑)。『いや、お前だれだよ』って感じでしたね……。
周りの内定者がいわゆる『意識高い学生』っぽい雰囲気をかもしだしてて、『こいつらと一緒にやっていくのかよ』と……。後からFacebookで知ったのですが、彼は学部卒で自分は大学院卒。なので年下の奴に絡まれたと思うと憂鬱でしたね」
また、国立大学に通う女性Bさん(22歳)も次のように話す。
「内定式の日に同期が勝手に撮った写真をFacebookにアップして、自分が映り込んでいたので非常に不快でした。でも『写真撮るよ』と言われても断れる雰囲気じゃないし。内定式の後の飲み会も、『参加しないと居場所がなくなるかも』と不安で、無理して参加したんですが、つまらなかった。
ギャーギャー騒いで自分の存在をアピールする男子とか、自分がいかに優秀か自慢してくる女子とか、そんな子ばかりで嫌気がさしました」
入社をひかえ気分が高揚しているのか、いきなり場を仕切り始める内定者もいるという。国立大学に通う男性C氏(22歳)が語る。
「飲み会の時に、場を仕切っている男子がいたんですが、そいつを中心にもう同期のヒエラルキーができあがっちゃってる感じで、完全に置いていかれてますね。そいつは皆に『給料入ったら何に使いたいか順番に言って~!』と無理矢理言わせて、そいつ自身の順番が回ってきたら『いやいや、女に使えたら本望でしょ~』と(苦笑)。なんだか聞いているこっちが恥ずかしくて、笑いながら心の底でどん引きしていました」