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福原愛 亡き父の金銭問題と場当たり指導も原因で5年間断絶

 10月6日、卓球の福原愛選手(24才)の父・武彦さん(享年71)がすい臓がんで亡くなった。16日、福原はファックスで<2008年の終わり頃を最後に一度も会っていない状態にありました。以後は電話やメールでのやりとりも、一度もない関係となりました>とコメントを出しており、5年にわたって絶縁状態だった。

 天才卓球少女呼ばれ、13才という異例の若さで日本代表入りした福原。しかしその後、彼女の成績はパタリと伸び悩んでしまう。その原因について、ある卓球関係者がこう語る。

「武彦さんは卓球経験のない素人なので、目先の結果にとらわれすぎて、負けたらすぐに指導法を変えてしまっていました。彼の指導には一貫性がなく、卓球経験者の前妻・千代さんも辟易していました。でも、福原家では“父親が絶対”だったため、千代さんも意見することができなかった。そんな武彦さんの場当たり的な指導が、愛ちゃんのプレーに悪影響を与えていったんです…」

 例えば、こんな場当たり的指導があったという。

「大阪の有名なコーチに必殺技の“王子サーブ”を教えてもらうため、仙台から大阪に引っ越したかと思うと、中学は“スポーツの超名門だから”と、遠く離れた青森山田中学に進学させたり…。

 早稲田大学に進学してからも、中国リーグに参戦させたと思ったら半年でやめさせたり…。帰国すると、今度は日本リーグや大学リーグにまで参戦させ、環境をどんどん変えていくので、愛ちゃんは混乱していました。2006年のアジア競技大会で敗退した時なんか、“海外では速い球を打てないと通用しない”と愛ちゃんのフォームを改造しようとしていました」(前出・卓球関係者)

 さらに問題だったのが、武彦さん自身の金銭トラブルだ。この問題も福原の卓球人生に大きな影響を与えていた。

「15年前、武彦さんが仙台で経営する不動産会社が3億5000万円もの負債を抱えて倒産しています。その後、債権者から1億4000万円の返済を求められるなど、家計は常に火の車でした。そんな状況だったので、福原家の収入は、すべて愛ちゃんに頼っていました」(スポーツ紙記者)

 大手食品メーカーや繊維メーカーなど、1本3000万円ともいわれた福原のCM契約料も、すべて武彦さんの借金返済のために消えていったのだという。

「2005年に愛ちゃんの所属先がミキハウスからグランプリに移った際も、1億円ともいわれる新規契約金に武彦さんの心が動いたといわれています。2005年にANAとスポンサー契約し、そのままANAに所属することになった時も、相当な金額だったと見られていますし、武彦さんの金銭的な事情のために所属先が転々とすることにも、愛ちゃんは嫌気がさしていました」(前出・スポーツ紙記者)

 福原は、2008年の北京五輪でメダルを逃し、さらに2009年4月、世界選手権でも2回戦で早々に敗退する。この結果が、福原に大きな決断をさせることになった。

「試合後に愛ちゃんは、お兄さんの秀行さんと話し合い、“これ以上、父に振り回されたらダメだ”と、覚悟を決めたそうです。そして秀行さんが世界選手権の後、武彦さんに直接、“もう愛にはかかわらないでほしい”と告げ、決別したんです」(前出・卓球関係者)

 福原がアスリートとして、親子の縁よりもメダルを選んだ瞬間だった。以来、福原のマネジメントは母・千代さんと秀行さんが仕切るようになり、武彦さんは大会の会場にも一切姿を見せなくなった。

 現在、福原のマネジメントは『千秀企画』という個人事務所が担当しているが、この千代さんと秀行さんの名前を一文字ずつ取った会社名こそが、武彦さんとの決別の証だった。

※女性セブン2013年11月7日号

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