「おブスハンター」としておなじみのファッションプロデューサー・植松晃士さんが、オバさんたちのコミュニケーションにもの申す!
* * *
最近、世間を騒がせているネットの世界。もっぱら若い世代の非常識ばかり話題になっているけど、なになに中高年だって負けていませんよ。
自分はやたらメールを送ってくるくせに、こちらの返信に対してはノーリターン。文章が「?」とか「~なのかな」で終わっているので「質問?」と思って律儀にお答えしても、きれいさっぱりスルーしといて、次の日にはまた別の話題を振ってくる。
しかも文章に句読点が少ないし行替えはないしで、読みにくいったらありゃしない。たぶん、優先順位をつけず、思いついたことをダダ漏れさせているだけなのでしょう。
そもそも自分の言いたいことだけ話して、人の話を聞かないのって、オバさんの特徴よね。コミュニケーションとしては一方通行。会話のキャッチボールじゃなく、ドッジボールなのよ。自分の感情や意見さえ吐き出せたら、それでご満足って、おお、コワイ。
それを最低最悪のかたちで出してしまうのが、巷で話題のクレーマーなんです。
日常生活を送っていたら、大なり小なり、誰だって腹が立つことはあるけれど、大人は不満を品よくオブラートにくるんで大騒ぎはしないものでしょう。だけどクレーマーは相手に謝罪させた話を「言ってやった!」って、誇らしげに自慢するからびっくりしちゃう。声も必要以上に大きいし、鬼退治の桃太郎にでもなったつもりかしら?
オバさんの自慢話は、「体調ネタ」くらいにとどめておくのがかわいいと思うの。例えば「最近、近くが全然見えないの~」「あら何言ってるの。私なんて耳もキタわよ」とかね。
こんな自慢合戦なら、微笑ましいじゃありませんか。体調ネタは、ありのままの自分を認めて人生に前向きな証拠だもの。かわいいおばあさんになるために、すすんでしていただきたいくらい。
※女性セブン2013年11月14日号