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女医が解説 女性は生理中でなく生理前1週間にイライラする

 女性の生理について、男性があまりにも無知・無理解なために、よけいに女性の機嫌を損ねてトラブルが起こることは珍しくない。また、生理中は女性がイライラしやすいと認識している人もいるだろう。そもそも、なぜ生理によってこんな状態になるのか。それを理解するためには、生理の基本的なメカニズムについて知っておく必要がありそうだ。

 女性の体は、妊娠・出産のために月経(生理)周期を繰り返している。卵胞から卵子を排出し(排卵)、妊娠に備えて子宮内膜が厚みを増していく。妊娠が成立しなかった場合、無用になった子宮内膜ははがれ落ち、出血が起きる。これが生理である。

 妊娠すれば出産までの間このサイクルは止まるが、それを除けば、加齢によって排卵が完全に止まる閉経までの間、およそ28日周期でこれを繰り返すのだ。

 そして特にイライラが起こりやすいのが、生理前の1週間だという。成城松村クリニックの松村圭子院長の解説。

「女性ホルモンのプロゲステロンが神経に作用することで、イライラしたり、落ち込んだりする。こうした症状をPMS(月経前症候群)と呼びます。海外ではPMSが原因で犯罪率が増加したり、万引きが増えるともいわれています。そして生理が始まると、また元の状態に戻る。

 男性は誤解している人が多いですが、生理前と生理中の症状は違う。生理前はそうした心理的症状が続き、生理中はそれが落ち着いて、お腹の痛みや頭痛などの身体的症状に移る、というのが一般的です」

※週刊ポスト2013年12月6日号

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