国際情報

「ラムバ3分の1」「稲妻アトム」など韓国でパクリアニメ存在

「ドラえもんは韓国のものだと思っていた」──日本で活躍した韓国人女優はそう語った。剣道、寿司、折り紙、茶道……日本の伝統を「わが国起源」と言い張る「ウリジナル」はエンターテインメントの分野ではさらに露骨だ。ドラマからバラエティ番組まで、彼らのパクリは数知れない。フリーライターの張赫氏がリポートする。

 * * *
 古くは1970年代から始まり、アニメや漫画では「鉄腕アトム」が「稲妻アトム」、「ドラえもん」が「トンチャモン」、「らんま2分の1」が「ラムバ3分の1」、「マジンガーZ」が「テコンV」などの韓国作品として制作された。いずれも原作者の許可はない。

 これらを見て育った世代には日本の作品を「韓国の真似」と信じ込んでいる者も多く、特に日本で活動していた女優ユン・ソナが「ドラえもんは韓国のものだと思っていた」と語ったのは有名だ。

 ドラマにも盗作は多い。1990年代には「東京ラブストーリー」(1991年)を真似た「嫉妬」(1992年)が放映され、韓国国内でも視聴者からうり二つだと抗議の声があがった。大騒動に発展したのが、チャン・ドンゴン主演のドラマ「青春」(1999年)だ。木村拓哉主演の「ラブジェネレーション」(1997年)とキャラクターやあらすじ、画面の演出技法までが同じだったため、韓国の放送委員会も問題視、放送は途中で打ち切りとなった。

 こうした問題が頻繁に起こるのは、長らくパクリが蔓延して各業界が麻痺しているからだ。インターネットの普及で盗作はあっという間に発見・検証されるようになった。韓国の視聴者が怒るのも当然である。

 最近では韓国の女性5人組「クレヨンポップ」が日本の「ももクロ」のコンセプトを真似たとして批判されている。このように、“パクリ”K-POPアイドルや“模倣”韓流ドラマを世界に売り込んで観光の呼び水とし、飯のタネにしようとしているが、その化けの皮が剥がれ始めており、あとに残るのは本当のオリジナル文化なき空っぽの“文明国”だろう。

※SAPIO2013年12月号

関連記事

トピックス

すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
電話番号が「非表示」や海外からであれば警戒するが(写真提供/イメージマート)
着信表示に実在の警察署番号が出る特殊詐欺が急増 今後危惧されるAIを活用した巧妙な「なりすまし」の出現
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
堀田陸容疑者(写真提供/うさぎ写真家uta)
《ウサギの島・虐殺公判》口に約7cmのハサミを挿入、「ポキ」と骨が折れる音も…25歳・虐待男のスマホに残っていた「残忍すぎる動画の中身」
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
MajiでFukkiする5秒前(時事通信フォト)
2年ぶり地上波登場の広末涼子、女優復帰は「過激ドラマ」か 制作サイドも“いまの彼女ならなら受けるのでは”と期待、“演じることにかつてなく貪欲になっている”の声も
週刊ポスト
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト
YouTubeでも人気を集めるトレバー・バウアー
【インタビュー】横浜DeNAベイスターズ、トレバー・バウアー「100マイルを投げて沢村賞を獲る」「YouTubeは第2の人生に向けての土台作り」
週刊ポスト
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《ドバイの路上で脊椎が折れて血まみれで…》行方不明のウクライナ美女インフルエンサー(20)が発見、“危なすぎる人身売買パーティー”に参加か
NEWSポストセブン
公開された中国「無印良品」の広告では金城武の近影が(Weiboより)
《金城武が4年ぶりに近影公開》白Tに青シャツ姿の佇まいに「まったく老けていない…」と中華圏のメディアで反響
NEWSポストセブン
女子ゴルフ界をざわつかせる不倫問題(写真:イメージマート)
“トリプルボギー不倫”で揺れる女子ゴルフ界で新たな不倫騒動 若手女子プロがプロアマで知り合った男性と不倫、損害賠償を支払わずトラブルに 「主催者推薦」でのツアー出場を問題視する声も
週刊ポスト
すき家の「クチコミ」が騒動に(時事通信、提供元はゼンショーホールディングス)
【“ネズミ味噌汁”問題】すき家が「2か月間公表しなかった理由」を正式回答 クルーは「“混入”ニュースで初めて知った」
NEWSポストセブン