「表向きは、高額な値を付けているテレビCMの広告枠ですが、裏では大幅値下げが当たり前。それでも枠が埋まらないので、二束三文の値段で出したり、他の番組を買ってくれた時の“オマケ”にしたり。まるで売れ残り一掃の“バーゲンセール”みたいだと、局内の士気は下がりっぱなしです」(テレビ局関係者)
こんな大幅ディスカウントを余儀なくされているのも、広告主がカネを出す根拠となっている視聴率が下がり続けているからだ。
テレビ局が、下げ止まらない“数字”の悪夢に泣いている。
1982年10月にスタートし、「単独司会者の長期間生放送」のギネス記録を更新し続けてきた『笑っていいとも!』(フジテレビ系)に続き、17年間続いた朝の情報番組『はなまるマーケット』(TBS系)も来年3月に終了。これを機会に他の長寿番組にも“整理”の手が及ぶのではないかとテレビ局関係者は戦々恐々としている。制作会社社員が語る。
「『いいとも!』も『はなまる』も、年々視聴率を落としていて、打ち切り話が出るのはここ数年の改編期の恒例となっていました。それがなぜ、たて続けに長寿番組が終わることになったのか。長寿番組には必ずといっていいほど“番組の顔”がいます。この人たちのギャラの負担と“数字”のアンバランスに、これ以上耐え続けられないと判断したのが今年だったということでしょう」
本誌の独自調査によれば、『いいとも!』はこの10年だけでも11.1%から6.0%に、『はなまる』は6.0%から3.4%に視聴率はほぼ半減。『いいとも!』がかつて最高視聴率27%台を記録していたことを思えば、まさに栄枯盛衰である。
※週刊ポスト2013年12月20・27日号