かつて日本でも一斉を風靡した「Gショック」。それが今、新興国を中心に大きなブームとなっているのだという。それに伴い、同ブランドを製造・販売するカシオ計算機(東証1部・6952)の業績も拡大基調だ。フィスコ・リサーチレポーター・三井智映子氏が解説する。
* * *
1990年代半ばに米国発で日本にも一大ブームを巻き起こした腕時計「Gショック」人気に第2の波が到来し、カシオ計算機の反転攻勢が顕著となっている。
同社の2014年3月期第2四半期の経常利益は前年同期比34.2%増に拡大。電波時計や電卓、電子辞書など「コンシューマ事業」の好業績が寄与しているが、中でも牽引役となっているのがブランド力の強い「Gショック」だ。
前回のブームと異なるのは、米国に加えて中国やインド、南米、ロシアなど新興国で需要が拡大している点。それを受けて、2014年3月期の販売目標は前期比18%増の650万個と、過去最高だった1998年3月期(600万個)を16年ぶりに上回る見込みだ。
さらに、海外では腕時計や計算機、電子楽器、プロジェクターなど多彩な商品を販売しているインド事業が拡大基調。国内では、消費増税に伴う計算機の需要拡大などの期待が高まる。「Gショック」ブームの再燃とともに、株価も大きく跳ね上がる可能性が十分にありそうだ。
※マネーポスト2014年新春号