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コンビニvsカフェチェーン 各社工夫し熱いコーヒー戦争勃発

 2013年の夏、各社が次々と売り出し話題を呼んだコンビニコーヒー。猛暑も相まって、淹れたてのアイスコーヒーを100~180円ほどの安価で味わえると、サラリーマンやOL層を中心に人気に火がついた。なかにはアイスコーヒー用の“カップ氷”が品薄になった店舗もあった。

 特にセブン-イレブンの『セブンカフェ』は、1店舗あたりの1日の販売想定60杯を大幅に超え、2013年度の累計販売数も4億5000万杯に迫る勢い。既存のカフェや、喫茶店の需要を取り込んでいるともいわれている。

「淹れたてのコーヒーが安く楽しめて、ついでにほかの商品も買っていける。そんなコンビニの利便性の高さが利用者にとっては魅力なのでしょう」(タリーズコーヒージャパン株式会社広報室・山口さほりさん)

 コンビニとカフェチェーンが揃って入っているテナント施設では、カフェの客足が減少傾向となったところも。

 とはいえ、カフェチェーンも負けっぱなしではいられない。持ち帰り客が中心のコンビニコーヒーに対し、空間や居心地のよさなどを全面に押し出す戦略を展開中だ。

 過去最大の店舗改装に乗り出したのは、大手カフェチェーン、ドトール。同社広報IR担当の関根一博さんが言う。

「店内にミラーを多用することで閉塞感をなくし、広がりや奥行きを演出しています。また、店舗ごとの利用状況を調査し、パソコンや勉強などの“ワークタイム利用”や、落ち着いた時間を過ごす“ゆったり利用”などに分け、それに応じた客席作りをしています」

 タリーズも、「コミュニティーカフェ」をテーマに、利用客に親しまれる空間を作ろうとしている。

「ママ世代が多く利用する店舗では、保育園のようにスタッフが絵本の読み聞かせをして、お子さん連れのお客様が立ち寄りやすくしています。シニア世代に向けて、コーヒースクールを月に8回開催している店舗もあります」(前出・山口さん)

 仁義なきコーヒー戦争は冬空の下、まだまだ熱い闘いが繰り広げられそうだ。

※女性セブン2013年12月26日・2014年1月1日号

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