いよいよ寒さも本番。この冬の暖房器具のトレンドは、「省エネと健康」だとか。では部屋を暖める際によく使わるのがファンヒーターと電気ストーブ。一体どちらを利用したほうがいいのか。
温風で即座に部屋全体を暖めるファンヒーター(F)。石油、ガス、電気の3種類があるが、最もコストが低いのはガスだ。部屋にガス栓がなくても、約1万7000円の工事費で増設できる。
そんな便利なガスFだが、安全性は「△」と注意が必要と話すのは家電ジャーナリストの戸井田園子さん。
「ガスの場合、換気は必須です。さらにマンションの場合は、ガス栓の増設が難しいことがあるので、一戸建て向きといえます」
「初期投資費用がもったいない」「安全性に不安がある」などの理由から、ガスFを選ばない人におすすめなのが、意外にもエアコン。
「わずかな電力量で何倍もの熱を生み出せます。つまり、コスパが高い暖房器具です」(戸井田さん)
最近では、『霧ヶ峰』の26畳用エアコン(2013年発売、三菱、39万8000円)など業務用並みの威力を持つ最新機種も登場。ヤマダ電機『LABI1日本総本店池袋』の家電担当・稲崎健さんによると、大型エアコンを買ったほうが、長い目で見るとお得だという。
「部屋に合ったサイズの場合、フルパワーで暖めますが、大型だと8割ほどの力で暖められます。つまり、常に余力を残した状態でいられるため、エアコンの寿命が長い。こうした理由で大型を買うお客さまが増えています」(稲崎さん)
買い替えるなら、予算内で買える最大パワーのエアコンにしてみよう。
遠赤外線で人をダイレクトに暖める電気ストーブ。遠赤外線を出す素材の種類(ハロゲンやカーボンなど)によって暖かさが違ってくる。
「いちばん暖かいのが、セラミックとカーボンです。基本的には部分暖房ですが、家具や壁に当たった熱が空気をじわじわ暖めるので、時間がたてば部屋全体も暖まってきます」(戸井田さん)
ヤマダ電機総本店の電気ストーブ部門売れ筋1位は、『コアヒート』(コロナ、3万800円)。セラミックをコーティングする独自の技術で、遠赤外線を大量に放出するため、体を芯から暖める。
※女性セブン2013年12月26日号・2014年1月1日号