外食産業のデフレが相変わらず止まらない中で、宅配ピザの値段は決して安くない。それでも宅配ピザが値崩れしないのは、デリバリーの人件費が意外と高くかかるからである。
「利益を出すためには配達にかかる人件費を売り上げの15~20%程度に抑えなければならない。そうなると時給1000円前後のアルバイトには1時間で平均6000~7000円を売り上げてもらわなければなりません。
1軒1枚ずつだと1時間に3軒回らないと利益が見込めないということです」(大手ピザチェーン関係者)
牛丼チェーンのように一人のアルバイトが1時間で何十人もの客をさばくことが不可能な業態ならではの悩みだ。
各チェーンが「店舗まで受け取りにきたら2枚目は無料/半額/割引」といったサービスを打ち出しているのは配達の人件費を削る工夫である。
※SAPIO2014年1月号