金に困っていない人のズボラさはときとして独自の進化を遂げる。36歳独身男は、自室の照明、エアコン、換気扇、テレビ、パソコンほかすべてのスイッチを数年間切ったことがないという。
「だって、エアコンは帰ったとき部屋が適温になってたほうがいいでしょ。僕、明るくても寝られるほうだし。テレビ見ながら眠りに落ち、テレビで目が覚めるから。換気扇はもちろん空気が入れ替わるし、風呂もカビないでしょ。
すべてが合理的なんですよ。電気代なんて切っても大したことないし、パソコンなんかは立ち上がるときのほうが電気代が高いこと、皆知らないんですよ。本当は家の鍵もいちいち面倒なんですが、さすがにねぇ……」
ちなみにこの男、小銭を持ち歩くのも面倒なので、家に帰ると紙袋に入れる。それがたまりにたまって、
「さァ、100万円くらいいってますかねェ」
※週刊ポスト2014年2月21日号