健康やダイエットなどを目的としたランニングが増加中だ。『レジャー白書2013』の調査によると、年1回以上ランニングをする人口が2450万に達することが明らかになった。
一方、スポーツウェアブランドのデサントの調査によると、77%のランナーが1年以内に挫折することが明らかになっている。空想になってしまうが、2つの調査を掛け合わせると実に、約1890万人が1年以内に挫折する“燃え尽きランナー”という計算だ。
神奈川県在住で、横浜のデパートに勤務する由香さん(仮名)は、「2ヶ月ほどランニングを続けてきたけど、目標体重まで痩せたから辞めることにした。そしたらまた太った。彼氏にフラれてからはどうでもよくなって今は走ってない」と語っている。
都内IT企業に通う30代の男性、守さん(仮名)は「張り切ってシューズとウェアを購入。その後、意気揚々と外に出たらすごく寒くて、結果1日も走ってない」と語る。辞める理由はひとそれぞれだが、走ることが億劫になったと回答する人が多い。続けられる人と続けられない人の違いは何だろうか?
引き続きデサントの調査によると、燃え尽きランナーの68%が、半年以内に辞めている。半年以内に辞めている人は、毎日走っている人などが多く、継続する人に最も多いのは「5日に1回走っている」という人で、根を詰めて走る人の方が早く挫折するようだ。
一方、ランニングを辞めた燃え尽きランナーの79.6%が、機会があればもう一度走ってみたいという。再開のきっかけとしては、カラダの疲れを取ってくれるウェア(21.8%)、距離やタイムを計測する機械(20.9%)、応援してくれる仲間がいれば(18.7%)という順。
ウェアや機械などの環境作りがランニングの継続には重要なことが分かった。距離やタイムを計測する機械としては、最近は無料のスマホ用アプリが充実しており、「JogNote」、「Runkeeper」などが挙げられる。
カラダの疲れを取ってくれるウェアなんて魔法のようなものは存在しないかと思いきや、ランニング後の身体の負担を軽減する「SKINS RY400」などの商品が市販されている。これらに加えて、マンツーマン指導によるパーソナルトレーナーサービスもあり、仲間がいなくても孤独を防ぐようなものもあるようだ。
もちろんウェアやガジェットなども有効だろうが、最終的には本人の意思次第であることは言うまでもない。