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民放 著作権収益確保のため系列外制作会社の完パケを認めず

 今年も民放キー局の決算は絶好調だ。昨年、視聴率2冠を達成したテレビ朝日は売上高2655億円(2014年3月期通期予想)と前年より117億円アップ。日本テレビも売上高3381億円で前年比117億円増だった。これは史上最高益さえうかがう数字である。

 民放キー局は、視聴者もスポンサーも「テレビ離れ」を加速させる中、高収益体質、社員の超高給を維持しているのだ。だが、過剰な利益重視は、コンテンツのおもしろさを明らかに損なっている。

 各局は数年前から、資本関係のある系列の制作会社以外からは、「完パケ」(編集済みですぐに放送可能な完成品映像)の納品を認めなくなった。理由は、完パケ納品されると、映像の著作権が制作会社側に認められるからだ。ドラマなど放映終了後のDVD化によって2次使用の収益が見込めるコンテンツの権利をすべて自社で独占する企みである。

「それによって、いままで面白い番組制作を続けていた優秀な制作会社の経営状態が瀕死に陥った。いまの制作会社はただの人材派遣会社だ。“肉体労働と一緒”と考え、バイトでADをやる外国人留学生が増えている」(制作会社社員)

※週刊ポスト2014年2月28日号

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