大雪など天候が荒れたときに困るのが、タクシーをなかなか捕まえられないこと。2月14日の大雪のときには、タクシー乗り場には長蛇の列。深夜には繁華街で多くの人が空車のタクシーを捕まえようとしていたが、通るのは「賃走」「回送」「迎車」のタクシーばかりだった。そんなとき、なんとか早くタクシーを捕まえるにはどうしたらいいのだろうか? 飛鳥交通の現役タクシー運転手でカリスマタクシードライバーとして有名な下田大気さんに聞いた。
もっともおすすめなのが、タクシー会社が提供しているアプリを使うことだという。
「お客さんのスマホのGPS位置情報を、一番近い場所にいる運転手にデジタルで自動配信するんです。運転手の無線機には、その位置の表示が出るので、すぐに向かうことができます。配車の電話だと混雑してオペレーターが出られないケースもありますが、アプリならそれはありません。電話するよりも早く来る可能性が高いですね」(下田さん・「」内同)
大手タクシー会社もそれぞれ自社のタクシーを配車するアプリを提供しているが、下田さんイチオシは『全国タクシー配車』という無料アプリ。全国47都道府県、タクシー会社108グループ、2万4000台のタクシーに対応している。
では、駅などのタクシー乗り場が混雑しているときはどうしたらいいのか?
「乗り場からちょっと離れた場所まで歩くこと。ポイントは、タクシーの列が見えないところまで行って、走っている空車のタクシーを見つけることです。見えるところだと、こちらとしては、乗り場で並んでいるタクシーに遠慮して停めづらいんです。うまく空車のタクシーが通れば、長蛇の列の後ろに並ぶより、だいぶ早く乗れると思います」
路上で空車のタクシーを見つけるためには意外な注意点も。
「繁華街から郊外に帰宅する場合、帰る方向の車線のタクシーに乗りたくなりますが、繁華街に向かう車線のほうがタクシーの数は多いんです。そちらで拾ってUターンしてもらうことを考えたほうが、早く見つけられる可能性は高まります」
路上を走っているタクシーばかりではない。停車中を狙う手も。
「トイレや喫煙の休憩のため、コンビニとか公園で休んでいる運転手がいるのでその運転手に、“休憩が終わったら乗せてください”と直談判する方法もあります。どんなに忙しくてもみんなトイレや煙草には行きますからね。あとは、タクシーの営業所が近くにあるとわかっていれば、その前まで行って出ようとする車を狙ってもいいかもしれません」