韓国の旭日旗排斥運動がエスカレートしている。しかも韓国国内にとどまらず、世界中の「日の出」をあしらったデザインに対して文句をつけはじめているのだ。ジャーナリストの水間政憲氏が報告する。
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騒ぎは昨春、イギリス・北アイルランドで起きていた。
「Rising Sun」という寿司店が太陽の昇る様子をあしらったロゴマークを店舗や商品に使っていたことに対して、イギリスに留学中の韓国人女子学生がクレームをつけたのだ。フェイスブックを通じて、店側にこう訴えた。
「私はクイーンズ大学に通う韓国人学生です。あなたの会社の商品に付いていた旭日旗を見て驚きました。あなたの会社のロゴは日本の帝国軍が第2次世界大戦の時に使用した旗だということは知りませんでしたか?」
「アジアの人々にとっては、ヨーロッパの人々にとってのナチスの旗と同じです」
「以下の資料を読んで名前とシンボルを変えることを考えてください」
韓国国内の報道などによれば、彼女は歴史を専攻していたという。数日後にフェイスブック上で返事があった。「Rising Sun」の社長からだった。
「私たちのロゴに込められた文化的背景を知って本当に驚きました。私たちのロゴがどのような気持ちを持たせていたかを考えるととても恐ろしかった。本当に申し訳ございません。なるべく早くロゴを変えることを約束します」
「このような事実を教えていただき本当にありがとうございます。我々のせいでショックを受けたならお詫びいたします」
それを受け、韓国国内では女子留学生に対して大喝采の声があがった。イギリスの寿司店1つではあるが、「ナチスの旗と同じ」などというねじ曲がった“事実”を植え付けることに成功したわけである。
※SAPIO2014年3月号