4月1日からの消費税率8%への引き上げは、損することばかりかと思われるかもしれないが、儲けるチャンスもある。それは純金への投資である。
「増税が決まってから、富裕層や投資家らが金販売店の店頭で金地金現物を購入していく姿をよく見るようになりました」(投資家)
いま、金に熱い視線が注がれるのにはわけがある。もちろん、インフレに強い、流動性が高い、固定資産税がかからないなどの金そのものの魅力もあるが、何よりその価格に消費税が含まれることがその理由。
価格変動がないと仮定した場合、消費税が5%のときに買い、8%になってから売れば、3%の利ザヤを稼げる計算になる。
売る際に、その時点の税率分の消費税までついてくるというわけだ。とはいっても、飛びつくのは早計。金価格は需給や為替によって変動するし、売りと買いにはスプレッドと呼ばれる価格差があるからだ。
この4月の消費増税だけ狙わず、来年、税率が10%まで上がることを見越しての金投資ならば妙味があると考えられる。
※週刊ポスト2014年3月28日号