安倍晋三首相は語気を強めた。
「じゃあもう一度最初から言いますよ。よろしいですか! いや、それ、質問をしているんですから、答弁するときには……(別の議員になにか言われて)でも、横にいる人が野次るものですからね。
よろしいですか。子供みたいにそんなどんどん野次られると答えられないわけですよ。よろしいですか!(中略)私がしゃべっているんですから、質問している人は、質問した後、答弁者に対していちいち野次るのはやめていただきたい」
3月12日の参議院予算委員会。国会において圧倒的優位を保つ安倍首相が、ここまで感情を露わにする姿は極めて珍しい。いま、国会で「安倍首相を唯一キレさせる男」の異名をとるのが、この日質問に立った民主党所属の小西洋之・参議院議員(42)だ。
「明日は『小西の日』だ」
与野党の議員らは前日から口々にそう言い、安倍vs小西の激突に注目していた。
「安倍首相は前政権で感情的な答弁が目立った反省から、余裕ある話し方を心掛けている。しかし、小西議員を前にするとなぜか、異常なほどヒートアップしてしまう」(与党議員)
※週刊ポスト2014年4月4・11日号